墓活のメリットと選択のポイント

40代以降の◯活

最近、エンディングノートの作成や葬儀計画など、終活に取り組む人が増えていますが、お墓の選び方については不明な点が多いかもしれません。

この記事では、生前にお墓を準備する際のポイント=墓活を詳しく解説します。

事前にお墓を準備することで、後の心配を減らすことができます。この記事を参考に、生前墓の利点や選択のポイントを学んでください。

墓活の準備のメリット

生前に自分でお墓を建てることを「生前墓」と言います。

この習慣は中国から始まり、子孫繁栄や長寿を願う文化として広がりました。日本においても、歴史的に有名な人物が生前墓を建てた例があります。現代では、終活ブームに伴い、生前墓を建てる人が増えています。

ここでは、生前墓を建てることの3つのメリットを紹介します。

自由にお墓をデザインできる

生前墓の大きな利点の一つは、自分でお墓の場所、使用する石材、デザインを選べることです。

使用可能な石材には、花崗岩や閃緑岩などさまざまなタイプがあり、それぞれ色味や質感、耐久性が異なります。

また、お墓のデザインには和型や洋型、その中間のデザインもあり、自分の好みに合わせて選べます。

墓地を選ぶ際には、アクセスの便や環境の静けさを考慮して、自分や家族が訪れやすい場所を選ぶことが大切です。

遺族の負担を軽減

生前墓を準備しておくと、自分が亡くなった後の遺族の負担を大幅に軽減できます。

遺族は、葬儀や相続の手続きなど、多くの決断を迫られる中で、お墓の選択に関して迷うことなく行動できるようになります。

自分の意志を明確に示してお墓を準備しておけば、家族間での意見の不一致も避けられます。

墓活の準備について知っておくべきこと

終活の一環としてお墓を準備する際、墓地を確保した時点で「墓地管理料」と呼ばれる維持費の支払いが必要になります。

公営の霊園を利用する場合、墓地を取得する条件として「遺骨を持っていること」が求められることがあります。

一方、最近では墓地を生前に確保できる場所も増えており、民営霊園や寺院では、墓地管理料を支払えば生前に墓地を手に入れることが可能です。

墓地管理料は、公営と民営で金額に違いがあり、通常1,000円から15,000円程度が相場です。

墓活の準備をする際の考慮点

終活の一環として自身のお墓を整える場合、祖先の墓の扱い、お墓の建設費用の抑制方法、伝統的な墓以外の葬送オプションの有無についても検討が必要です。

以下で、これらの3つの重要なポイントについて詳述します。

祖先のお墓の再配置を考える

「再配置」とは、一度埋葬された遺骨を他の場所に移す行為を指します。

自分のお墓を作る際に、遠く離れた地域にある祖先の墓を移すことを検討する人もいます。特に、その墓地の管理が困難である場合、この選択肢が魅力的になるでしょう。

もし、家族が訪れやすい便利な場所に新しいお墓を設ける予定であれば、再配置を考慮することが望ましいです。

納骨堂での永代供養も選択肢に入れる

お墓の建設にかかる費用を減らしたい、もしくは簡素な方法を望む場合は、納骨堂での「永代供養」が一つの選択肢です。

永代供養とは、寺院や霊園が一定期間または永久に供養と管理を行うサービスで、新しいお墓を設けるよりも経済的です。

市街地に位置する交通アクセスの良い納骨堂を選べば、家族が遠くまで足を運ぶ必要がなくなります。

葬送の方法も検討する

お墓の選択を考えることは、同時に葬送の方法を考慮することも意味します。

一般的には祖先のお墓や自分で設けた墓に納骨されますが、現代では様々な葬送方法が提供されており、多くの選択肢が存在します。

異なる葬送方法

樹木葬
霊園の特定の樹木下に遺骨を埋葬する
海洋葬
遺骨や灰を海に散布する
合祀墓
複数の遺骨を一つに集め、永代供養する

など、様々な方法があります。

個々の事情に合わせて、葬送の方法についても自分の意志を示しておくことが大切です。

墓活でのお墓選びのポイント

新しくお墓を立てることになった際には、どのようなお墓を選ぶか、悩むことも多いですよね。お墓の選択には、誰が使用するか、予算はどのくらいか、そして設置場所の選定などが重要なポイントとなります。

墓活を準備する際の具体的な選び方を解説します。遺族のことを思いやりながら、最適な選択をすることが大切です。

家族構成に応じたお墓を選ぶ

自分だけのために新しいお墓を設ける場合、その利用者を考慮して選ぶことが大切です。

例えば、「夫婦墓」と呼ばれる新しいタイプのお墓では、夫婦のみが埋葬され、子孫による継承は想定されていません。これには、永代供養のオプションが付随することが一般的です。

また、子どもや孫も一緒に埋葬を望む場合は「家族墓」として設計されることがあります。ただし、将来的に墓を維持する人がいなくなる可能性がある点はデメリットです。

このような問題を解決するために、永代供養がセットになった家族墓を選ぶと良いでしょう。管理を担う家族がいる間は彼らに任せ、その後は霊園や寺院が永代供養を行います。

費用を考慮してお墓を選ぶ

お墓の選定には、費用の考慮が不可欠です。

墓石の価格は、使用する石材、デザイン、大きさ、そして墓地の広さによって異なります。総費用は、墓石の価格に加えて、その墓地の土地利用料と管理費を含みます。

予算内で収めるためには、複数の墓石業者から見積もりを取ることが推奨されます。

アクセスの良い場所を選ぶ

お墓の位置選びでは、家族や親族が管理しやすい、アクセスしやすい場所を選びましょう。

公共交通機関の利用可能性や駐車場の近さなど、事前に確認しておくべき事項は多いです。アクセスが困難な場所にお墓を設けると、家族にとって大きな負担となる場合があります。

管理体制の整った場所を選ぶ

お墓の選定においても、管理体制の整っている場所を選ぶことは重要です。

寺院や霊園が清潔に保たれているか、設備が整っているかなど、細部にわたり確認が必要です。また、施設が清掃用具を常備していれば、お墓参りの際に手ぶらで訪れることができます。

墓活:お墓が必要ない場合の選択肢

墓活について考える中で、「お墓はいらない」と感じる人もいます。

お墓が不要と感じた場合、納骨堂での永代供養や合祀墓への納骨、自然葬を選択することができます。

自然葬には、海や山に遺骨や遺灰を散布する散骨や、寺院や霊園の樹木の下に遺骨を埋葬する樹木葬などがあります。

合祀墓や散骨を選ぶ場合、後に遺骨を他の場所へ移すことはできません。

個人の希望を最優先にするべきですが、家族の感情も重要です。このような選択をする際には、家族と十分に話し合い、共に納得のいく決定をすることが推奨されます。

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